過払い金請求は借金を相続したら必ずやるべき

「遺産を相続したいけど借金も相続することになるので不安です」
「相続した借金は過払い金請求できますか?」

と、みどり法務事務所では多くのご相談をいただきます。

財産(遺産)を相続する場合では、プラスの財産もありますが、なかには亡くなった方が借金をしていてマイナスの遺産を相続する場合があります。

もし、マイナスの財産(借金)しかないのであれば、相続を放棄してしまえばいいと思う方もいると思いますが、相続した借金に、貸金業者に払い過ぎた利息(過払い金)がある場合は過払い金請求することで、お金を取り戻すことができます。

ただし、相続する遺産の中にプラスの遺産があって、マイナスの遺産もあるという場合でも、過払い金請求することはできますが、遺産の額によっては破棄したほうがいい場合もあるので、遺産の過払い金請求について理解しておく必要があります。

もし、遺産の過払い金請求についてわからないことがあれば、みどり法務事務所にご相談ください。過払い金についてのご相談や調査はすべて無料で承っています。

お電話かメールで相続の内容や借り入れの額など詳しくお話しいただければ、過払い金があるかどうか、あるとしたらいくらあるのか、取り戻せる過払い金はいくらなのかを無料でお伝えしますので、お気軽にお問い合わせください。

借金を相続したら

相続した借金の借入状況を調査

被相続人が生前に借金を抱えていた場合、相続人がまずやるべきことは、借金の状況を調べることです。

どの貸金業者から借金をしていたかを調べ、貸金業者と交わした契約書、返済がわかる振込履歴のある通帳などをそろえましょう。

もし、借金の借入状況がわかる証拠品が見つからない場合は、信用情報機関から信用情報を入手するという方法があります。

通常、信用情報は個人情報なので、本人しか開示することができません。

しかし、法定相続人は被相続人の借金を引き継いでいるため、信用情報を開示する権利があるのです。

信用情報機関は3つあり、貸金業者はいずれかの機関に加盟しています。

3つある信用情報機関

シー・アイ・シー(CIC)

シー・アイ・シー(CIC)は、モビット、アイフル、アコム、楽天カード、クレディセゾンなど940社以上の貸金業者や金融機関などが加盟しています。

信用情報の開示方法は、スマホ・パソコン・窓口・郵送の4種類から選ぶことができます。

スマホやパソコンで申し込む場合は、専用ページにアクセスして必要事項を入力すれば情報の閲覧が可能です。

クレジットカード払いのみで、手数料は1000円かかります。

窓口では、申込書と本人確認書類、手数料500円を窓口へ提出し、開示してもらえます。

郵送の場合、申込書と本人確認書類、定額小為替証書1000円分をCICに送付。

10日ほどで開示報告書が到着します。

ただし、相続人が開示手続きをする場合は、窓口と郵送でのみ受け付けています。

本人確認書類以外に、法定相続人専用の申込書と、法定相続人であることが確認できる証明書が必要になります。

日本信用情報機構(JICC)

日本信用情報機構(JICC)は、アイフル、プロミス、レイク、アコムなどの大手貸金業者が加盟しています。

ほかにも、三菱UFJニコス、イオンクレジットサービス、クレディセゾンなど、多くの加盟会社を抱えているのが特徴です。

スマホで開示手続きする場合は、本人確認書類があれば専用アプリでいつでも申し込みができ、手数料は1000円かかります。

郵送の場合は、申込書、定額小為替証書1000円、本人確認書類を送付し、開示可能です。

10日ほどで信用情報が郵送で届きます。

窓口では、申込書、本人確認書類、手数料500円を提出すれば開示できます。

相続人が開示手続きをする場合は、窓口と郵送で受け付けています。

通常の開示に必要な提出物に加え、法定代理人を確認できる書類が必須です。

全国銀行個人信用情報センター(KSC)

全国銀行個人信用情報センター(KSC)は、りそなカード・JCBカードなどの銀行系クレジットカード、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル、全国の銀行、信用金庫、信用組合、農協などが加盟しています。

かつては窓口でも情報開示を受け付けていましたが、現在は郵送のみです。

申込書、本人確認書類、手数料の定額小為替証書1000円分を郵送することによって開示でき、1週間〜10日ほどで報告書が届きます。

本人確認書類は2種類が必要です。

相続人が情報開示したい場合は、通常の必要書類以外にも、被相続人が故人であること、法定相続人であることを証明する書類を提出する必要があります。

相続した借金に過払い金が発生しているかを調査

信用情報の開示により借入した貸金業者を把握したら、次におこなうことは「引き直し計算」です。

この計算をすることで、過払い金が発生しているかどうかを確認することができます。

引き直し計算をおこなうには、貸金業者から被相続人の取引履歴を取り寄せる必要があります。

また、過払い金の引き直し計算は、専用の計算ソフトを利用すれば正確におこなうことができます。

ソフトはいくつか種類がありますが、使い方はほぼ同じで、詳しい使い方はダウンロードできるサイトに詳しく記載されています。

計算ソフトは、インターネットから無料ダウンロードできます。

TDONの計算ソフト

TDONの計算ソフトページ

法律事務所向けのソフトウエア開発をおこなっているTDONのソフトです。

2018年5月現在、ダウンロード版の価格は3000円となっている有料ソフトですが、7日間の試用期間の間は無料で使用できます。

名古屋消費者信用問題研究会の計算ソフト

名古屋消費者信用問題研究会の計算ソフトページ

名古屋消費者信用問題研究会は、消費者問題に関連する被害予防や被害回復、消費者の権利保護・実現を目的として愛知県内の弁護士を中心に結成された研究会です。

愛知県内の弁護士を中心に結成された研究会が、無料公開している利息計算ソフトです。

エクセルのテンプレートを使っているため、パソコンにエクセルがインストールされている必要がありますが、ソフトウエア自体は無料で使用できるため人気のあるソフトです。

アドリテム司法書士法人の計算ソフト

アドリテム司法書士法人の計算ソフトページ

新潟県にある司法書士法人が、無料公開している引き直し計算ソフト。

これもエクセルのテンプレートを使っているため、パソコンにエクセルがインストールされている必要がありますが、フリーソフトなので無料で使うことが可能です。

「過払い金の引き直し計算は、自分でできる」記事の2章「自分で過払い金の計算は可能」引用

過払い金とは

過払い金とは、本来支払う義務のない払い過ぎた利息のことです。

お金を借入する際の金利は、法律で上限が定められています。

現在は、利息制限法という法律で上限金利は20%~15%と決まっています。

しかし、以前は出資法という法律の上限金利である29.2%を基準に金利を定めていた貸金業者が多かったのです。

出資法の上限金利で借入をしていた場合、利息制限法の上限金利との間に差額が発生。

この2つの法律で設定された上限金利の差を「グレーゾーン金利」といいます。

多くの貸金業者はこのグレーゾーン金利を利用して、契約者から過払い金という余分な利息を支払わせていたのです。

貸金業者から借入をした人すべてに過払い金が発生しているわけではありません。

多くの貸金業者がグレーゾーン金利で貸付をおこなっていた期間、つまり2010年の改正利息制限法の施行前に借金をしていた人は、過払い金が発生している可能性が高いといえるでしょう。

過払い金の確認には取引履歴が必要

取引履歴とは、貸金業者との全ての取引内容が記載された記録です。

取引履歴を見れば、取引日、借入および返済の金額、借入時の金利などがすべて把握できます。

取引履歴は、借入に利用した貸金業者へ問い合わせることによって入手可能で、郵送や窓口などで受け取れます。

郵送の場合は、1週間~10日ほど、なかには1カ月ほどかかる貸金業者もいます。

過払い金の調査は専門家に依頼するのが確実

過払い金が発生しているかどうかを自分で調べる場合、一連の手続きをひとりでおこなわなければいけません。

過払い金を調べたり過払い金請求をおこなったりするには、多くの書類をそろえる必要があります。

また、過払い金が具体的にいくらあるのかを知るには、引き直し計算という特殊な計算をしなければいけません。

この計算は難易度の高い計算なので、過払い金の額を間違えてしまうと過払い金の回収ができないケースもあります。

ひとりでおこなうと時間も手間もかかる過払い金請求をスムーズにおこなうには、司法書士や弁護士などの専門家に依頼するのもひとつの方法です。

代理人として、必要書類の準備、過払い金の計算、貸金業者との交渉など、煩雑な手続きをスムーズにおこなってくれます。

ほとんどの事務所が無料で相談を受け付けていますので、過払い金の手続きがうまくいかない場合は、専門家に相談するほうが得策といえるでしょう。

相続した借金の過払い金

相続によって借金を背負ってしまったら、まずは引き直し計算をしてみましょう。

引き直し計算により過払い金が発生していることがわかったら、貸金業者へ過払い金請求をしてください。

被相続人が生前に借金をして完済していた場合

もし、被相続人が借金をしていて生前に借金を完済していた場合は、過去の返済の際に払い過ぎていた利息があるかもしれません。

相続人は過払い金請求をする権利があるのです。

故人の過払い金請求はデメリットが一切ないので、早急に請求の手続きをしたほうがいいでしょう。

相続した借金が返済中で、過払い金が発生していた場合

被相続人の借金に過払い金が発生していた場合、過払い金と借金の残債を相殺して借金を減らすことができます。

過払い金で借金を減額することができても、残った借金の返済が厳しい場合には相続放棄をすることが可能です。

相続放棄は、家庭裁判所に申述することによって相続人という立場を抹消することができます。

ただし、借金というマイナスの財産のみ放棄して、他のプラスの財産だけを相続するということはできません。

法律上、相続放棄の期間は相続発生(家族の死)後3ヶ月と定められています。

相続放棄をすればすべての相続権を失うことになるので、この期間内にマイナスの財産とプラスの財産を比べて、相続人か最終的に判断する必要があります。

借金より過払い金が少ないor過払い金が発生しない場合

プラスの財産と借金を相殺しても財産が残るの場合は、相続することで、全体でみればプラスの財産になります。

相殺しても借金が残る場合、相続人が借金を返済する必要が出てきますので、相続放棄を選択するパターンが多く見られます。

相続した借金の過払い金の注意点

過払い金請求には時効があります、最終の取引(完済日)から10年で過払い金は請求できなくなってしまうのです。

時効を過ぎてしまうと、専門家でも過払い金請求できませんので、時効を過ぎないように注意しましょう

過払い金請求する人を明確に

相続人がひとりの場合

メリット デメリット

・過払い金請求のタイミングを決められる

           

・他の相続人と精算する必要がない


・他の相続分とは別になので、時効は中断とならない

相続人がひとりの場合は、相続人に該当する人のみが相続権を持つので、過払い金請求も単独でおこなうことになります。

相続人が複数いる場合

相続人が複数いる場合は、過払い金請求をする権利を持つ人も複数いるということです。

その場合は、それぞれ個別に請求するか、複数いる相続人のなかからひとり代表者を決めて請求するか、2つの方法があります。

個別に請求する場合は、自分が相続する分だけを過払い金請求します。

相続人の中の1人が代表して請求

  
メリット デメリット

・一度で全額回収できる

          

・他の相続人との精算不要


・相続人全員の協力が必要

複数の相続人のなかから代表者を決めて請求する場合は、いくつかの書類を作成しなければいけません。

複数いる相続人の中からひとり代表者を決めて過払い金請求をする場合は、遺産分割または債権譲渡により手続きをします。

債権譲渡により手続きをする場合は、債権譲渡合意書や債権譲渡通知書が必要となります。

遺産分割により手続きをする場合は、遺産分割協議書が必要となります。

相続人全員で請求

           
メリット デメリット

・一度で全額回収できる

・他の相続人と生産する必要がある


相続人全員で過払い金請求をする場合は、相続人全員が返還金額に同意をして和解契約書などへ署名・押印をしなければなりません。

しかし、相続人同士の人間関係があまり良くない、相続関係が複雑すぎるといった場合は、手続きがスムーズに進まない可能性があります。

相続人の一部のみが請求

複数の相続人がいて、全員ではなく一部の相続人が過払い金請求を希望する場合は、それぞれが相続する分を過払い金請求します。

請求に必要な書類

過払い金請求に必要な書類

  1. 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
  2. 相続人全員の戸籍謄本
  3. 遺産分割協議書
  4. 相続人全員の印鑑証明書
  5. 遺産分割協議書
  6. 印鑑証明書
  7. 相続放棄申述受理証明書(相続放棄する人がいる場合)
  8. 遺言書(財産の分配方法を記している場合)

故人の過払い金請求をするには、通常の過払い金請求に必要な書類のほかにもそろえなければいけない書類があります。

まず、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、遺産分割協議書と相続人全員の印鑑証明書が必要です。

遺産分割協議書と印鑑証明書は、法定相続人全員で相続する場合に不要ですが、貸金業者によっては必要になりますので、念のため用意しましょう。

そして、相続人のなかに相続放棄する人がいる場合は、相続放棄申述受理証明書を用意しなければいけません。

加えて、被相続人が遺言書に財産の分配方法を記している場合は、法律よりも遺言のほうが優先されます。

その場合は何よりも法的効力を持つため、遺言書も用意しておきましょう。

他の相続人から借金を債権譲渡された場合に必要になる書類

債権譲渡同意書と債権譲渡通知

相続人全員でおこなう遺産分割協議で相続人の同意が得られれば、過払い金請求の権利を他の相続人に譲渡できます。

そのときに作成するのが債権譲渡同意書と債権譲渡通知書です。

債権譲渡をされた相続人が過払い金請求をする際は、遺産分割協議書とともにこの2つの書類が必要になります。

法定相続分より多くの過払い金請求の権利がある場合に必要になる書類

遺言書

故人が残した財産は、民法で定める相続人(法定相続人)が民法で定める相続分(法定相続分)を相続するのが一般的です。

ただし、故人が法的効力を持つ方法で遺言書を残している場合は、遺言書にしたがって財産が分配されます。

遺言書は過払い金請求にとっても大きな存在で、遺言書の内容によってより多くの過払い金請求の権利を持つことができるのです。

その場合は、過払い金請求の際に遺言書が必要になります。

過払い金の引き直し計算

被相続人が借金を抱えて亡くなった場合、相続人は相続放棄をして借金を引き継ぐことを防ぐことができます。

しかし、相続放棄をすれば借金だけでなくプラスの財産も放棄することになり、過払い金請求の権利も失います。

そのため、借金を相続した場合は、過払い金の引き直し計算をすることをおすすめします。

過払い金が借金よりも多かった場合はプラスの財産になりますが、過払い金請求の手続きはとても面倒です。

相続と相続放棄どちらが自分にとってプラスになるか迷っているなら、司法書士や弁護士などの専門家に一度相談してみましょう。

亡くなった家族の借金が見つかったらみどり法務事務所へ

相続した借金でも過払い金請求できます。

借金を相続してまず行うことは、過払い金の引き直し計算です。

相続した借金に過払い金が発生していることがあるので、相続放棄が必ずしもベストな選択とは言い切れません。

また相続放棄をすると、借金以外の財産も放棄することになりますのでそのほかの相続分とあわせて総合的な判断が必要になります。

もし、相続した借金について、相続放棄をお考えでしたら一度ご相談ください。

借金に過払い金が発生しているかをお調べしたうえで、ご相談者さまにとって最善の方法をご提案いたします。

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