知らないと損する!?債務整理の期間とブラックリストにのる期間

借金の返済に苦しむ人を救うための法的手段が「債務整理」です。

どれくらいの期間が、必要となるかをそれぞれの方法ごとに説明します。

債務整理には、主に過払い金請求、任意整理、個人再生、自己破産、特定調停と5つの種類があります。

実は、それぞれの方法ごとに期間が異なります。

さらに手続きに必要となる期間は、借金が完済しているか、返済中かによっても変わってくるのです。

債務整理の期間がわからないと、期間が私生活への影響が出てしまうケースもあります。

そこで、今回は債務整理の手続きに要する期間や私生活に影響を与える期間について詳しく解説します。

これから債務整理をおこなう場合には事前にしっかりと確認しておくとよいでしょう。

債務整理に必要な期間

債務整理をするためには目的に合わせて、さまざまな手続きをおこなわなければいけません。

ここでは、目的によって異なる方法ごとに必要となる期間や手続きの流れ、それぞれの注意点などについて紹介します。

過払い金請求に必要な期間

払いすぎてしまった利息分を取り戻すことができる手続きが「過払い金請求」です。

法律が改正されるまでは、多くの貸金業者が違法でありながら、罰則がなかった出資法による高金利で貸し付けをおこなっていました。

そのため、違法な金利により計算されていた借入額と、本来守るべき利息制限法による正しい金額との間に差が生じてしまうことがあったのです。

そして、この差額分は払い過ぎた金額として請求することができるようになっています。

借金が残っている場合、過払い金の残金と相殺することで、借金を完済することができたりします。

また、すでに完済していたり、戻ってきたお金が借入額よりも大きかったりした場合には、手元にお金が戻ることもあるのです。

このように過払い金請求は請求対象となっていれば価値ある手続きとなります。

そこで実際に手続きする場合、どのくらいの期間がかかるか、手続きの流れとともに解説します。

借金完済後の過払い金請求

借金がすでに完済している場合、かかる期間は交渉の内容や貸金業者の対応によって変動します。

過払い金請求の手順
  • STEP 01 取引履歴の開示請求と引き直し計算

  • STEP 02 過払い金返還請求書を送る

  • STEP 03 貸金業者との和解交渉をする

  • STEP 04 (和解交渉がまとまらなかった場合)裁判所に過払い金請求をする

  • STEP 05 過払い金が返還される

取引履歴の開示請求と引き直し計算をおこなう

貸金業者に対して取引履歴の開示請求をし、取引履歴が届いたら、それをもとに引き直し計算をおこないます。

貸金業者に開示請求した順番で、取引履歴が送られてくるので、いつ送られてくるかはわかりません。

このため、実際に届くまでの期間は業者によって1週間のところもあれば1カ月ほどかかるケースもあるのです。

過払い金返還請求書を送る

引き直し計算により過払い金が発生していることがわかったら、貸金業者に内容証明郵便で請求書を郵送します。

この作業は書類を作成するだけなので特に時間はかかりません。

貸金業者との和解交渉をする

交渉内容にもよりますが、和解までは1~3カ月ほどかかることが通常です。

(和解交渉がまとまらなかった場合)裁判所に過払い金請求をする

訴訟を起こして解決に至るまでには約半年~1年の期間がかかります。

過払い金が返還される

実際に過払い金が返還されるのは和解成立から2~4カ月後くらいが一般的です。

借金返済中の過払い金請求

借金を返済中にする過払い金請求の場合、任意整理の手続きの1つとしておこないます。

任意整理は借金を減額できるように整理する債務整理の方法です。

このため発生する過払い金を充当することで、借金を減らしたり完済したりすることが可能となる過払い金請求も任意整理としておこなわれます。

任意整理の全体的な手続きの流れや手続きにかかる期間は、後述する「任意整理の手続きにかかる期間」を参照してください。

ちなみに、過払い金により借金を完済することができた場合には、いわゆるブラックにはなりません。

過払い金請求は借金の整理方法の1つではありますが、あくまでも過去に払いすぎてしまった利息を返還してもらう行為であるため、信用情報に事故情報がのることはないのです。

ブラックリストについては、どのようなものか知らないと損してしまうので、こちらも合わせて読みましょう。
ここだけの過払い金請求でブラックリストにのらないコツ

任意整理に必要な期間

裁判所を通すことなく債務整理をすることができる手続きが「任意整理」です。

貸金業者と交渉をし、返済額の減額や 利息分をカットしてもらうなどして、返済の負担を軽くしてもらいます。

債務整理の手続きの中でも多く利用されている方法です。

任意整理の手続きには、和解交渉などで専門的な知識が必要となります。

このため、債務者本人が手続きをするのではなく、司法書士や弁護士のような専門家に依頼することが通常です。

任意整理にかかる期間は、交渉の内容や貸金業者の対応によって変動します。

任意整理の手続きの流れ

  • STEP 01 専門家へ依頼する

  • STEP 02 受任通知を郵送する

  • STEP 03 取引履歴の請求する

  • STEP 04 引き直し計算

  • STEP 05 和解交渉

  • STEP 05 和解成立

任意整理をしようと思ったら、まず司法書士や弁護士といった専門家へ依頼することから始まります。

依頼を受けると司法書士などはすぐに債権者に受任通知を郵送します。

受任通知とは、債務整理の手続きで司法書士などが債務者の代理としておこなうことを貸金業者に知らせる通知です。

通知を受けると貸金業者は債務者に対して借金返済の取り立てや催促ができなくなります。

そして、返済は和解成立で再開されるまで一時的にストップとなるのです。

このため、任意整理の手続き期間中は債権者への支払いは発生しません。

事務所によって、手続き期間中に積立金の支払いを求められることもあります。

また、受任通知とあわせて貸金業者に郵送するのが取引履歴の請求です。

貸金業者から取引履歴が送られてくると引き直し計算をすることとなりますが、一般的には1~2カ月ほどの期間がかかります。

引き直し計算により法定内の正しい債務額が確定すると、次におこなうのが和解交渉です。

引き直し計算の結果をもとに減額や利息分のカットを交渉します。

交渉内容にもよりますが和解交渉にかかる期間は約2~4カ月です。

貸金業者が出す和解案と、債務者本人の希望が合えば和解成立となり、和解案に従った支払いが開始されます。

このように、実際に任意整理の手続きが開始されてから和解が成立し手続きが完了するまでには大体3~6カ月くらいの期間が必要となるのです。

任意整理することで返済計画を見直すことができます、こちらの記事も読んでしっかりと理解しておきましょう。
任意整理で借金の利息が無くなる!任意整理で借金を楽にする方法

個人再生に必要な期間

債務を減額してもらう債務整理手続きの1つに「個人再生」があります。

ただし、任意整理とは異なり、裁判所を通じて手続きをおこないます。

また、一般的には任意整理よりも減額率が高く、だいたい5分の1ほどまで借金を減らすことが可能です。

個人再生の手続きの流れは各裁判所によって多少の違いがありますが、ここでは一般的な流れと平均的な期間について紹介します。

平均的な期間

個人再生は裁判所を通しておこなうため手続きが複雑です。

申し立てなどの際には数多くの書類を提出しなければいけません。

再生計画を立てる際には複雑な計算も必要となります。

さらに、手続きについてきびしい定めがあるため、書類の準備等に手間や時間がかかってしまうのです。

実際に手続きを開始してから、すべてが終了するまで半年ほどの期間がかかることが一般的となっています。

個人再生の手続きの流れ

  • STEP 01 専門家へ依頼する

  • STEP 02 裁判所に申し立てをする

  • STEP 03 裁判所が選任する個人再生委員との面談

  • STEP 04 面談後予納金を支払う

  • STEP 05 再生計画案を提出する

  • STEP 06 再生計画案の認可

個人再生は、司法書士や弁護士に相談することから手続きが始まります。

費用はかかるもののすべての業務を委託するのであれば、司法書士や弁護士に相談しましょう。

裁判所での手続きを正式に開始するためには、申し立てをしなければいけません。

申し立て後1~2週間くらいで、裁判所が選任する個人再生委員との面談を受けます。

そして、面談後予納金を支払うと個人再生の開始決定があり、3カ月後くらいまでに再生計画案を提出することとなるのです。

再生計画案とは、債務者が具体的な再生計画を示して、裁判所に認可を求める計画案をいいます。

提出する再生計画案に問題がなければ、その計画案をもとに裁判所から貸金業者に対して意見聴取がおこなわれるのです。

再生計画案の認可がおりるのは、さらにその5週間後くらいとなります。

個人再生については、こちらの記事にくわしくあります、しっかりと理解しておきましょう。
家や車を失わずに借金を減額できる!個人再生のくわしい解説

自己破産に必要な期間

借金の返済を支払うことができない状態であることを裁判所に認めてもらい、返済を免除してもらうための手続きが「自己破産」です。

自己破産をするには2つの申し立てをすることが必要となります。

1つが破産の申し立て、もう1つが免責の許可の申し立てです。

破産とは財産で弁済をするための手続きをいいます。

免責とは借金を帳消しにする手続きです。

また、免責には、さらに「同時廃止」と「管財 事件」の2種類の手続きがあります。

簡単にいうと資産がない人がおこなうのが同時廃止、資産をもっている人がおこなうのが管財です。

自己破産では同時廃止事件か管財事件かによって、手続きの流れや期間が異なってきます。

同時廃止事件は3~6カ月

同時廃止事件でも管財事件であっても、免責の手続きに入るまでの流れは同じです。

まず、個人再生と同じく目的に応じて司法書士あるいは弁護士に相談し、裁判所に自己破産の申し立てをします。

申し立てが受理されると次におこなわれるのが、免責を認めるにふさわしいかを判断するための裁判官との面談です。

面談がおこなわれるのは申し立てをしてから2週間~1カ月後くらいとなります。

面談により支払い能力がないと判断されると破産手続きの開始です。

そして、このときに同時廃止事件とするか管財事件とするかの決定をします。

同時廃止事件に進む場合には、開始決定から約2カ月後に免責してもらうための裁判官との面談があります。

特に問題がなければ、1週間程度で免責決定です。

すべて終わるまでに3~6カ月ほどかかります。

管財事件は6カ月~1年

管財事件に進む場合も、専門家への相談から自己破産の開始決定が出るまでの流れは同時廃止事件と同じです。

開始決定後は、2~3カ月後に開かれる債権者集会に出頭する必要があります。

債権者集会とは裁判所の管理のもと開かれるもので、債務者のほか、破産管財人や破産申立代理人となる弁護士、裁判官などが出席する会です。

通常、3カ月に1回くらいのペースで開催され、破産管財人による収支や財産の報告や免責についての意見出しなどがおこなわれます。

債務者が個人であれば数分程度で終わることが一般的です。

特に問題がなければ1回で終わります。

その後1週間程度すると免責許可の決定通知が出て、通知が出てから2週間ほどで官報公告への掲載、さらに、2週間ほど経つと免責の確定です。

このため、相談からすべてが終了するまでに6カ月~1年ほどの期間が必要となります。

自己破産は、借金を無くすことができますが、デメリットもあります、この記事でしっかりと理解しておきましょう。
借金をすべて無くすことができる!?知っておきたい自己破産のこと

特定調停に必要な期間

「特定調停」とは、債務者が自分で手続きをすることができる債務整理の方法の1つです。

債務者と債権者となる貸金業者とが直接協議するのではなく、裁判所を通して話し合いがおこなわれます。

特定調停で利用するのは簡易裁判所です。

簡易裁判所による調停が成立すると作成される調停調書は、裁判で判決が確定したときと同じ効力があります。

特徴として手続きが簡単で費用が安く済み、解決までの期間が早い傾向があります。

平均的な期間

裁判所や案件の内容によるものの、申し立てから手続きがすべて終了するまでの期間はおよそ2カ月ほどです。

その間に申立人である債務者は、2回ほど裁判所へ行くことになります。

裁判所へ行く日程については「調停期日呼出状」によって知らされますが、場合によっては、呼出状が届くのに時間がかかるケースがあることも知っておきましょう。

また、一般的には2カ月程度の期間で終了しますが、裁判所が混雑していたり、話し合いが長引いたりすると半年くらいかかることもあります。

特定調停の手続きの流れ

  • STEP 01 裁判所に申し立て

  • STEP 02 調停委員より生活状況や収入、今後の返済方法などについての事情聴取を受ける

  • STEP 03 債権者も含めて話し合い

  • STEP 04 弁済計画案を立てる

  • STEP 06 調停成立

特定調停は裁判所に申し立てをして開始する手続きです。

申し立てが受け付けられると申立日から約2週間で裁判所から調停期日呼出状が届きます。

調停期日では、まず債務者が調停委員より生活状況や収入、今後の返済方法などについての事情聴取を受けます。

後日、貸金業者などの債権者も含めて話し合いがおこなわれ債務額の確定や返済方法などを調整することが通常です。

債権額の計算書などをもとにしてすべての債務額を確定し、債務者が返済することができるような弁済計画案を立てることで妥当となる形へと調整していきます。

債務者と債権者の両者が合意すると調停成立です。

調停が成立すると、その後、1週間程度で調停調書が郵送されます。

特定調停は、ご自身でおこなうことができますが、手続きが複雑です、この記事でしっかりと理解しておきましょう。
自分で借金を減らせる!知っておきたい特定調停の方法

債務整理後、ブラックリストにのる期間

債務整理をすることによりブラックリストにのってしまうことがあります。

「ブラックリストにのる」とは事故情報が金融機関の信用情報に登録されることです。

実際に「ブラックリスト」という名前のリストが存在するわけではありません。

ブラックリストにのる場合、登録される期間は債務整理の種類によって異なります。

債務整理の種類で異なる信用情報機関への登録期間

事故情報などを登録する信用情報機関は1つではありません。

「JICC」と呼ばれる「株式会社日本信用情報機構」、「CIC」と呼ばれる株式会社シー・アイ・シー、そして、「KSC」こと全国銀行個人信用情報センターといった機関があります。

任意整理をした場合、JICCでは受任通知から和解の期間に登録され、登録から5年間はブラックリストにのります。

分割返済をしている人で返済が5年以内に終わらず、5年を超えて返済を続けている場合でも登録期間は同じです。

一方、KSCでは任意整理についての登録区分がもともとありません。

ただし、万一返済できなくなったときに肩代わりする代位弁済を銀行が保険会社から受けたときには事故情報として登録され、ブラックリストにのってしまい、その期間は完済から5年となっています 。

次に、個人再生をした場合、JICCが5年、KSCが10年です。

CICでは任意整理した場合でも、個人再生した場合でも、事故情報として登録されません。

また、自己破産の手続き情報についてはJICCとCICともに5年を登録期間としています。

そして、同じ自己破産でもKSCでは倍の長さとなる10年の登録となっているのです。

信用情報機関とは?

貸金業者が新規の借り入れの申し込みを受けたときに、申込者に十分な返済能力があるかを確認する審査の際に利用するのが、「信用情報機関」です。

信用情報機関に加盟する会員企業が日々登録する信用情報をもとに、スムーズな信用取引がおこなわれるように情報提供をおこなったり、情報管理がおこなわれたりしています。

貸金業者が個人の支払い能力に関わる情報を確認できることで、借り入れをする利用者が無理な取引をおこなわないようにリクスを防ぐ役割も持っているのです。

具体的な信用情報機関とは先述したとおり、JICC、CIC、KSCの3つです。

JICCは、3つの中で最も歴史の長い信用情報機関となります。

主に消費者金融系のクレジットカード会社が加盟企業です。

CICは、もともとクレジットカード会社が共同出資して設立された機関です。

クレジットカード会社や信販会社が主な会員となっています。

そして、主に銀行、銀行系のクレジット会社、農協や信用組合、信用金庫などの金融機関が加盟しているのがKSCです。

一部、外資系企業などにも会員がいます。

信用情報に登録される内容

信用情報には、返済能力を確認することができるような個人情報が登録されています。

たとえば、JICCでは貸金業者に減額などを申し入れた債務整理の情報や、自己破産・個人再生の申し立てについて5年ほど登録されています。

また、入金予定日から3カ月以上の延滞があると延滞が解消されるまで登録は消えません。

延滞が解消されると延滞情報ではなく、今度は延滞解消として情報が記され、解消日から1年間は情報が残ります。

また、CICの場合には支払い状況に関する情報すべてについて契約期間中および契約終了後5年以内というのが登録期間です。

支払い状況に関する情報とは、たとえば、残債額や入金履歴、延滞や破産の有無、延滞解消日や終了状況などの内容があります。

そして、KSCではクレジットカードなどの契約内容や返済状況について登録され、契約期間中と契約終了日から5年を超えない期間を目安に登録は消えません。

完済していない場合には、契約終了日ではなく完済日から5年を超えない期間が登録期間となります。

さらに、破産や民事再生の開始が決定されたことが官報に公告されると開始決定日から10年を超えない期間を目安にブラックリストにのり続けてしまうのです。

自分の信用情報は開示請求できる

信用情報について、自分の情報はどのようになっているのか気になるという人もいることでしょう。

原則、自分の信用情報の開示請求は可能です。

詳細な開示請求の方法については各信用情報機関によって異なります。

JICCとCICはともにスマートフォン、郵送、窓口のすべてから手続きをすることができ、CICでは加えてパソコンによる開示もできます。

KSCではパソコンやスマートフォン、窓口での開示はできません。

郵送による申し込みのみとなっています。

信用情報の内容は、自分で確認することはできますが、訂正や削除をすることは登録会社以外、たとえ本人であってもできません。

ただし、開示した内容に誤りがある場合には信用情報機関により再度調査をしてもらうことはできるようになっています。

信用情報開示書類の見方について

信用情報開示書類の形式は信用情報機関によって異なりますが、通常、最初に記されているのが本人の基本的な情報です。

氏名や住所、連絡先、勤務先などが記されています。

また本人であることを確認する際に、提示した免許証などの公的資料についての情報が記載されているのもこの欄です。

本人情報に続いて、具体的な借り入れの詳細についての記載もあります。

契約している貸金業者の名前や契約内容、請求額や入金額、残債額といった支払い状況などもここで確認することが可能です。

携帯電話の料金滞納でブラックリストにのることがある

ブラックリストにのるのは、クレジットカードなどの借り入れを行った場合に限ると考えている人もいます。

しかし、携帯電話の料金を滞納した場合でも、ブラックリストにのることはあるのです。

携帯電話の料金滞納でブラックリストにのってしまうケースとは携帯電話本体を分割で購入している場合です。

CICでは割賦(かっぷ)販売に関する信用情報は登録対象となっています。

割賦販売とは代金の支払いを分割して支払うことを意味するため、携帯電話でも分割購入をすると、登録対象となってしまうのです。

通常2~3カ月滞納すると登録されてしまうため、気を付けましょう。

任意整理後、銀行口座が凍結される期間

任意整理の対象に銀行系のカードローンが含まれている場合には注意が必要です。

同じ系列の銀行に口座を持っていると銀行口座が凍結されてしまいます。

そして、所有する銀行口座に預金残高がある場合には、借入残高として相殺されてしまうのです。

通常、凍結される期間は受任通知を送ったときから1~2カ月くらいの間となります。

この期間は入金することはできるものの、出金することはできません。

このため、公共料金の引き落としなどに指定している口座である場合には、支払いをすることができなくなってしまいます。

また、給与の振込口座となっている場合には、せっかく振り込まれた給与を引き出すことができなくなってしまうのです。

任意整理をすることになったら、給与の振込先口座は変更しておくようにしましょう。

また、預金はすべておろせなくなるため、任意整理をする前に全額引き出しておくことがベストです。

銀行口座の凍結は保証会社から代位弁済されることで解除されます。

債務整理した後の分割返済の期間

債務整理をしても借金が残る場合があります。

たとえば、任意整理をした際に過払い金が発生していたとして、戻ってくる過払い金より残債が多ければ完済することはできません。

このような場合には、残金を分割して返済していくことが通常です。

そこで分割返済をする期間の目安を紹介します。

任意整理もしくは特定調停後の分割返済期間は3~5年

任意整理では3年で返済することが原則となっています。

3年の間、毎月返済するということは、つまりは36回払いの分割支払いです。

そして、月に支払う返済額は残債を36回で完済できる金額となります。

ただし、債権者となる貸金業者の同意があれば、5年の60回払いまで返済期間を延ばすことも可能です。

5年でも分割返済がむずかしいという場合には、任意整理以外の方法で債務整理をすることが適していることになります。

また、特定調停後の返済期間も債務整理の場合と同じです。

原則では3年、貸金業者の同意があれば5年まで延長することが可能となっています。

個人再生の返済期間は3~5年

個人再生の返済期間は原則3年です。

特別な事情がある場合のみ最長5年まで延長することが可能となっています。

ただし、延長をすることはできますが、期間を短くすることはできません。

たとえば、早く返済できるからといって1年で完済してしまうということは認められていないのです。

また、任意整理では通常3年の36回で分割支払いをします。

しかし、個人再生では必ずしも36回の分割ではなく、3カ月に1回の返済でよいとなっているのです。

さらに、返済期間中に支払いがむずかしい事情ができてしまった場合には、3年の支払い期間に加えて最長2年まで延長させることができます。

収入が減ってしまったり、病気などにより仕事を続けることができなかったりといったやむを得ない理由があれば、特例として5年の最長期間に2年をプラスして7年間の返済が認められるケースもあるのです。

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