オリコに過払い金請求する前に知っておくべきデメリットと注意点

信販業界大手のひとつであるオリコのクレジットカードやローンを利用している人は多いでしょう。しかし、オリコもかつてグレーゾーン金利を採用しており、多くの過払い金請求に応じてきました。この記事は、オリコに対して過払い金請求をしたいと考えている人に向けて情報をまとめています。オリコに過払い金請求をすることによる影響について説明し、過払い金請求を自分でおこなう場合、司法書士や弁護士に依頼する場合、裁判をする場合のメリット・デメリットなどを紹介します。自分に合った方法で、過払い金を取り戻しましょう。

オリコに過払い金請求する際のデメリットと注意点

「オリコ」「オリコカード」は株式会社オリエントコーポレーションの正式ブランド名であるとともに、会社名を意味することもあります。テレビのコマーシャルでも有名で、100円につき1ポイントのポイント還元が人気のため、クレジットカードなどを持っている人も多いのではないでしょうか。信販業界大手4社のひとつといわれ、クレジットカードに限らずオートローンのジャンルでも大きなシェアを占めています。

さて、そのようなオリコですが、過払い金返還請求に伴う貸倒引当金(かしだおれひきあてきん)によって巨額の赤字を計上した過去を持っています。このことにより、みずほフィナンシャルグループが筆頭株主となり持分法(もちぶんほう)適用関連会社として運営されています。そのため、オリコカードを所有している人のなかには、過払い金が発生しており、不当に支払った金利分を返還してもらえる可能性があるのです。

クレジットカードの場合に気を付けておきたいのは、キャッシング枠においては、過払い金請求はできますが、ショッピング枠に対して過払い金請求はできないということです。ショッピング枠は法律上、借金ではなく立替金という扱いとなり、利息制限法は適用されません。原則的に過払い金とは利息制限法の上限を超えたグレーゾーン金利を対象にしますから、ショッピング枠においては過払い金を請求できないためです。その他にも、過払い金請求をするには、以下のデメリットや注意点があります。

カードは解約処理になり使用不可

過払い金請求をした後もオリコカードをそのまま使いつづけたい人もいるでしょう。しかし、返済中でも完済していても過払い金請求をすれば解約処理になり、オリコカードは使用不可になります。

オリコの関連業者を利用していた方は注意

オリコの関連会社や吸収合併した会社から借入をしている場合、または、オリコが保証会社になっている銀行から借入をしている場合には影響が出る場合があります。オリコに過払い金請求をして過払い金があったとしても、関連会社に借入れがあると過払い金を他の借入の返済に充てられる可能性があります。そのため、オリコと関係のあるカードや消費者金融、銀行などの借入は返済を完了しておくことが望ましいといえます。

オリコカードの主なものはローン専用カードとしてクレストカードやアメニティカードがあります。オートウェーブカード、コジマカード、オートバックスカードなどは代表的な提携カードです。銀行ローンでオリコと関係の深いのは、みずほフィナンシャルグループです。オリコはみずほフィナンシャルグループの銀行ローンにおいて顧客の審査などを担当しており関係が深いです。また、オリコの保証会社もみずほフィナンシャルグループです。そのため、名前だけみると関係がわかりにくいですが、みずほフィナンシャルグループの銀行ローンや同社が関係する会社から借入をしている場合には注意しましょう。

オリコ以外のカードには影響なし

オリコ以外のクレジットカードに影響が出ることはありません。その過払い金請求は、あくまでオリコの特定のクレジットカードを対象としたものなので、他は無関係だからです。

オリコへの過払い金請求の時効に注意

以上の条件をチェックして大きな問題がない場合には、過払い金請求をするメリットは大いにあるといえます。しかし、その前に過払い金請求をおこなう権利を持っているかも調べておきましょう。実は、過払い金請求には時効があり、最終取引をしてから10年以上経過すると過払い金請求の権利が消滅してしまうのです。

具体例で説明すると、たとえば2002年の2月1日に借入を行い、その後返済を続けた後、2018年2月1日に返済が完了したとします。すると、2028年2月1日に時効が成立します。現在、過払い金請求が可能な人が急激に少なくなっていますが、これはグレーゾーン金利による貸し出しがされていた2007年頃までの借金を完済してから10年ほど経過しはじめる人が急激に増えてきているからです。そのため、すでに完済しており、なおかつ10年程度経過していることが疑われる場合には、司法書士に早急に相談してください。

一方、一旦完済した後、再び同じ会社から借入するケースも多いものです。たとえば、2002年の2月1日に借入をして、その後一旦完済したのが2015年11月であったとします。そして、2016年の3月1日に再び借入をして現在返済中とします。すると、これが連続した一連の取引とみなされた場合には、時効が成立するのは2026年の3月1日です。なお、連続した一連の取引とみなすかどうかは、貸し手と借り手で見解が分かれる場合がありますが、最終的に裁判所によって判断されます。

今後の新規借入への影響

過払い金請求は、不当に支払ったお金を取り戻すことですから、当然の権利といえます。しかし、過払い金請求をすることによって、必要な新規の借入に影響が出ると困るケースもあるでしょう。ここでは、過払い金請求によって使用不可となったオリコカードと再契約をしたい場合、他社のクレジットカードや銀行ローン、消費者金融などへの影響、住宅ローンへの影響などを解説していきます。

将来的にオリコと再契約したい場合

まず、オリコカードと再契約する場合ですが、基本的に再契約はむずかしいです。過払い金請求をしたかどうかは、顧客情報にひも付けされている会社がほとんどであり、オリコも同じでしょう。ただし、通常の新規契約と同じように、安定収入があるか、融資の条件を満たしているかのほうが重要視されることもあります。また、過去に返済が滞っていないかどうかも大切です。優良顧客であった場合、再契約できる可能性もないとは言い切れません。

将来的に他社カードへの審査の影響

他社のクレジットカードや銀行ローン、消費者金融、住宅ローンについても、基本的に影響はないといわれています。ただし、いわゆるブラックリストに載った場合は例外です。ブラックリストについては後ほど詳細を説明するため、ここでは簡単な説明だけにしますが、要するに返済が滞ったり破産したりした人のリストのことです。過払い金が戻ってきても借入が完済できなかった場合、信用情報機関に事故情報がのることになるからです。

ブラックリストに名前が載ると、新規の契約に影響が出る場合があります。一般的には、5年以内に信用情報機関に顧客情報が載った場合にはクレジットカードをつくったり、新規の借入をしたりすることが難しくなるといわれています。

住宅ローンへの影響

住宅ローンも同じく、5年程度ローンが組めなくなることを想定しておいたほうがいいでしょう。ただし、2010年以降は、完済済みの借入に対しての過払い金請求、過払い金によって完済できる借入に対しては、信用情報機関に顧客情報が載ることはないため、新規で住宅ローンを組むことや新規借入への影響を心配する必要はありません。

オリコに完済後に過払い金請求するか返済中に手続きするか

過払い金請求は、完済後にするか、返済中にするかによってメリット・デメリットが変わってきます。

信用情報(ブラックリスト)のしくみ

ここでブラックリストについて、詳しく説明しておきます。金融業界においてブラックリストという用語はなく、一般の人が呼んでいる通称です。実は、オリコのクレジットカードをつくった場合やローンを組んだ場合には、顧客情報が信用情報機関にすでに掲載されています。

この信用情報機関はクレジットカードや消費者金融の会社などに顧客情報を提供していますが、通常、この顧客情報は参照されません。参照されるのは、一定期間返済が滞った顧客や破産をした人などのリストであり、これは「事故情報」といわれています。異動情報、延滞情報、ネガティブ情報とも呼ばれることもありますが、ここに名前が載ってしまうと、新規の借入ができなくなったり、クレジットカードがつくれなくなったりするわけです。

他の身近なところでは、携帯電話の料金を滞納した場合にもブラックリストに載ることがあるため、注意しましょう。大学や専門学校の奨学金の返済を滞納した場合やショッピング枠を現金化するといった利用規約違反行為もブラックリストに載ってしまいます。なお、ブラックリストは本人のみに関係しており、家族に影響を与えることはありません。そのため、たとえ過払い金請求によってブラックリストに載ったとしても、子どもがクレジットカードをつくれなくなるなどの影響はありません。

過払い金請求において、事故情報として登録されるのは「返済中に過払い金請求をして、過払い金として戻ってきた金額より借入が多いとき」です。つまり、借金が残った場合といえます。このような場合は「債務整理」という内容で顧客情報が信用情報機関に記載されます。「払い過ぎた利息を請求しただけなのに」と思う人もいるでしょうが、自己破産などと同じで「債務整理」となってしまうのが現在のルールなのです。ただ、このような場合でも過払い金が戻ってくるメリットはやはり大きいといえます。

オリコカードのようなクレジットカードの場合、ショッピング枠についても注意が必要です。というのは、もし過払い金で戻ってきた金額に比べてショッピング枠の残額が多かったとしたら、ブラックリストに載るケースがあるからです。クレジットカードの過払い金請求はキャッシング枠の利用分に限られますが、ブラックリストについては関係があるので注意しておきましょう。

完済後に過払い金請求するデメリット・メリット

完済後に過払い金請求をする場合ですが、結論を先にいうと、メリットのみでデメリットはないといえます。過払い金請求が認められれば、払い過ぎた利息である過払い金が戻ってきます。それによって、経済的に役立つ場合も多いでしょうし、新たに借入をする必要がなくなるなどのメリットもあるでしょう。強いてデメリットを挙げれば、手間と時間がかかることですが、これも司法書士や弁護士に代行してもらうなどで大幅に負担を軽減していただけます。

注意が必要なのは、時効です。グレーゾーン金利があった時期から、すでに10年余り経過していますから、時効を迎える人も多いのが実状です。そのため、完済した人は早急に行動を起こす必要がある人もいます。また、完済中の場合だけでなく返済中の場合でも同じですが、過払い金請求をできるのは現在経営をしている会社だけであることも注意しましょう。淘汰のはげしいといわれるのが金融業者であり、実際に「武富士」「丸和商事」「クラヴィス」「アエル」「クロスシード」「NISグループ」などの会社が倒産しています。これらの会社に対しては、過払い金請求はできません。過払い金請求はできるだけ早くしたほうがいいといわれるのは、時効とともに倒産リスクもあるためです。

返済中に過払い金請求するデメリット

次に、返済中の場合に過払い金請求をするメリット・デメリットについて解説していきます。返済中の場合は、過払い金請求をすることにより、完済できるかどうかが重要な点です。過払い金によって借入が完済しない場合は、信用情報機関に顧客情報が載る、つまりブラックリストに載るというデメリットがあります。

返済中に過払い金請求するメリットは多い

もし、戻ってきた過払い金によって借入を返済できるなら、メリットとデメリットは完済している人と同じです。ただし、過払い金の金額は、貸し手の会社と交渉をすることになるため、正確な金額が前もってわからないケースもあります。しかし、大まかな目安は計算できます。特に、大手カード会社や金融業者では過去の過払い金請求の返還実績などがわかっているため、過払い金請求に詳しい司法書士に相談いただければ目安となる金額を提示することができます。 返済中の借金を減らすことができるのは大きなメリットです。 返済中に過払い金請求してもメリットは多いといえるでしょう。

オリコへの過払い金請求を自分でやるデメリットとメリット

過払い金請求を自分でやるメリット

自分で過払い金請求をする場合には、司法書士や弁護士に支払う費用を節約できます。法律についての知識や、金利の計算などをよく知っている人はこのような方法もメリットがあるといえるでしょう。一般的には、司法書士や弁護士に依頼する場合がほとんどです。

過払い金請求を自分でやるデメリット

手間と時間がかかる

デメリットは、手間や時間がかかることです。過払い金請求をするには、まず、オリコに対して全取引履歴を取り寄せる必要があります。一般の人にとっては、誰に情報を請求したらよいのかわからないなど、出だしからつまずくことも考えられるでしょう。取引履歴を取り寄せたら、次に過払い金を計算します。この計算方法は「引き直し計算」といわれ、電卓などで計算するには複雑すぎる方法です。そのため、Excelなどの表計算ソフトでおこなうか、専用のソフトウェアを使用します。

過払い金を計算したら、過払い金請求書をオリコに送付することになります。こうしたことも過払い金請求を自分でやる場合にはすべてしなければならないため、時間に余裕がある人でなければなかなか難しいようです。さらに、オリコが過払い金請求に応じない場合には、条件を交渉しなければなりません。場合によっては裁判で争うことになりますから、ここまでいくと一般の人が過払い金を取り戻すには、かなりの労力がかかるといえるでしょう。

戻ってくる過払い金が少なくなる

また、知識がない人の場合は、取り戻せる過払い金の金額が少なくなる可能性があるので注意が必要です。一概にはいえませんが、ある調査によると自分で過払い金を請求した場合には、司法書士・弁護士が請求した場合と比較して20%ほど金額が少なくなっているという結果が出ています。裁判で交渉した場合、上手くいけば同じ金額が取り戻せますが、50%ほど少ない金額となってしまうなど差が出やすい傾向もあります。こうした結果をみると、自分で過払い金請求をするデメリットのほうが大きくなる可能性が高いともいえるのです。

同居している家族にバレる可能性

また、自分で過払い金請求をおこなうと、当然ながら、取引履歴が郵便物で自宅に送られてきますし、オリコの担当者から電話がかかってきたりする可能性もあります。もし、同居している家族に過払い金請求をしていることを知られたくない場合は、こうしたこともデメリットといえるでしょう。郵便局留めで郵便物を送ってもらう、電話はしないように頼んでおくといったことをする人もいるようですが、限界があるのも事実です。

督促を止められない

また、自分で過払い金請求をする場合には、一時的に督促をストップすることができません。後述しますが、司法書士や弁護士が過払い金請求をさせていただく場合には、依頼を受けた段階ですぐにオリコに対して受任通知というものを送ります。こうすることで督促が止まるため、経済的にも精神的にも楽になります。自分で過払い金請求をする場合には、このメリットを受けられないのです。

オリコへの過払い金請求を弁護士・司法書士に依頼するデメリットとメリット

過払い金請求を弁護士・司法書士に依頼するデメリット

デメリットは、専門家(司法書士・弁護士)に依頼する費用がかかることです。また、きちんと選ばないと悪質な司法書士、弁護士に依頼してしまう可能性があることです。そこで、まず、悪質な司法書士や弁護士の特徴を紹介していきます。相談に現れた依頼者に対して、いつまでも司法書士や弁護士が出てこないのは怪しい兆候です。こうした事務所は、誠意が疑われるうえに、資格を持たないスタッフに業務を代行させている可能性が高いからです。

また、着手金が高いところも警戒しましょう。過払い金請求では初期費用が少ない、もしくは無料であることが多く、過払い金が返還された後に成功報酬として受け取るのが一般的です。複数の事務所の着手金を調べて比較してみるといいでしょう。成功報酬が高すぎる場合もあります。この場合、広告などに記載している成功報酬は平均より安くしておき、追加報酬や追加費用といった名目で料金を請求する悪質業者もあるので注意が必要です。

悪質の事務所とはいえないものの、テレビでCMをしている大手法律事務所なども、必ずしも料金が安いとはいえません。広告料を回収しなければならない、多数のスタッフを抱えているなどの理由で、他のところより料金が高いということもあるからです。また、司法書士や弁護士がつくった広告やウェブサイトなどがあるなら、メインとしている業務は何かみましょう。過払い金請求を得意としている事務所なら、目立つところに過払い金請求の相談を受け付けている旨を記載していたり、有用な情報を提供していたりするものです。どんなに優秀な司法書士や弁護士であっても、過払い金請求に慣れていなければ能力を発揮できません。過払い金請求が得意なのかチェックすることは、とても大切なのです。

過払い金請求を弁護士・司法書士に依頼するメリット

オリコへの過払い金請求のための面倒な手続きを全てプロが代わりにやってくれる

過払い金請求を司法書士や弁護士に依頼していだだく場合には、自分で請求をする手間や時間がかからないのが大きなメリットです。オリコに対する面倒な手続きや交渉をすべて代行するので、とても楽です。自分で過払い金請求をするときにしなければならなかった、取引履歴の取り寄せや、引き直し計算、過払い金請求書の作成と郵送などの必要は一切ありません。

自分でオリコに過払い金請求するよりも金額が多く戻ってくる可能性が高い

もし、オリコが過払い金の支払いに承諾しない場合や金額に異議がある場合でも、専門的な知識を使って交渉できます。そのため、平均的には自分で請求した場合に比べて、多くの過払い金が戻ってきており、費用の負担を差し引いてもメリットが大きいのです。

同居している家族などに一切知られることなく、過払い金請求できる

また、同居している家族に過払い金請求を知られたくない際もメリットが大きいといえます。すべての手続きや交渉の窓口は司法書士や弁護士にお任せしていただくことになるため、直接オリコから連絡がいくことはありません。また、司法書士や弁護士からの連絡も、事前にお知らせしていただければ、指定した電子メールを通じた連絡のみにすることや、郵便局留めで郵便物を送るといったことも可能です。

オリコに返済中の場合、オリコからあなたへの連絡ができなくなるので、依頼した当日から督促がストップする

過払い金請求を司法書士や弁護士に依頼すると、督促がストップするのもメリットのひとつです。司法書士や弁護士は、過払い金の依頼を受けさせていただいた段階で「受任通知」をオリコに対して送ります。受任通知とは「依頼者が、過払い金請求を含む借入についての問題を、司法書士や弁護士に依頼したこと」「今後の連絡は司法書士や弁護士を通じてすること」などの内容を記述します。この受信通知を受け取ると、オリコは貸金業法などの法律によって直接本人に借入の返済を請求できなくなります。依頼を受けた当日や翌日に発送させていただくため、短期間で督促を止められるメリットがあるといえるでしょう。

過払い金請求の裁判、デメリットはあるか

過払い金請求をするには、裁判をしないで交渉する方法と、裁判をする方法の2つがあります。

裁判をすれば過払い金は利息付きで取り戻せる可能性もある

多くの人が裁判からイメージすることは「時間がかかりそう」「手続きが大変そう」「費用がかかりそう」といったことではないでしょうか。しかし、結論からいえば、デメリットというほど大きなデメリットはありません。裁判をしたほうが、多少時間はかかっても満額に近い金額を取り戻せる可能性が高いですし、過払い金は利息付きで取り戻せる可能性もあるのです。面倒な手続きなども司法書士や弁護士に依頼していただけば、代行させていただくことができます。また、特に争点がない過払い請求では、2~3回裁判所で争うことで決着がつくことがほとんどです。

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